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大冒険 (1965)監督・古澤憲吾


開始より0:06(東京都渋谷区桜丘町)

「週刊トップ」の記者・植松唯人(植木等)と「天然色万能複写機」の完成をもくろむ友人・谷井圭介(谷啓)は同じアパートに暮らしている。
ここは渋谷駅から歩いてわずか2〜3分の場所、JR渋谷駅南口を降りて国道246に架かる歩道橋を渡り少し入った所だ。このあたりは渋谷でも盲点のような地域で、一般の買い物客などはあまり見かけず、渋谷駅直近の場所ということが信じられないくらいだ。
アパートがあった所にはマンションが建ち、一階はセブンイレブンになっていた。





(撮影・2007・09・02)
街路樹は「大冒険」当時は柳のように見えるが、現在は桜並木に植え替えられている。隣のビルは変わっていない。



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開始より0:11(東京都府中市矢崎町・サントリー武蔵野ビール工場)

谷井は勤務するビール工場へ従来の5倍のスピードでビンに蓋をする装置の公開実験に出かける。結局その装置は欠陥があり会社をクビになってしまう。
このロケに使われたビール工場は府中市にある「サントリー武蔵野ビール工場」だ。 これまで三社(キリン、サッポロ、アサヒ)の独占状態だったビール市場にサントリーが参入して間もない時代である。
私など認識の古い人間は、サントリーというと、いまだにビール界の新参という気がするし、ホンダというと「あ、カブとか軽トラックのメーカーね。近頃は乗用車も作ってるらしいけど」というイメージが残っている。どうしようもない。
このビール工場のすぐ近くには中央高速が走っていて、それを挟んで反対側には東京競馬場(府中競馬場)がある。
「中央フリーウェイ 右に見える競馬場 左はビール工場 この道はまるで滑走路 夜空に続く・・・」
と荒井由実(松任谷由実)が歌っているが、競馬場は中央高速の北側、ビール工場は南側にあるので、ユーミンは夕暮れ時に(「街の灯がやがて瞬きだす」と言っているので)東から西、すなわち都心方面から八王子方面へ帰ろうとしているということがわかる。関係ない話だが。

中央フリーウェイ 荒井由実(松任谷由実)





(撮影・2009・05・04)
正門左側に新しいガラス張りの建築物が建てられている。右側に見える工場は健在であった。この後方には広大な敷地がある。工場見学ツアーも行われているようだ。




開始より0:26(東京都渋谷区桜丘町)

特ダネを編集部に報告するためアパートを出るなり、いきなりとんぼ返りをして超人的な所を見せる植松。





(撮影・2007・09・02)
桜の葉が繁っていて見通しが良くないが、当時の画面では向こうに国道246(玉川通り)と首都高速が見える。




開始より0:39(東京都渋谷区桜丘町)

アパートに戻ろうとすると国際陰謀団の車に待ち伏せされ、追われる植松。





(撮影・2007・09・02)
ここはアパートからすぐ近くだ。植木の後ろに見えるビルがまだ残っている。




開始より0:40(東京都渋谷区猿楽町)

国際陰謀団の車に追われる植松は、逃げに逃げて渋谷と恵比寿の中間地点くらいまでに来る。
ここは山手線をまたぐ陸橋の下。





(撮影・2013・11・23)
向こうに見える鉄橋は東急東横線の鉄橋。東急東横線は2013年、渋谷、代官山間が地下化されたので、この鉄橋も近々撤去されるはずだ。


追いつめられた植松。車にはねられる寸前、ジャンプしてかわす特撮シーン。




(撮影・2007・09・02)
この植木がくぐった陸橋と、このカットの左側に見える坂は猿楽橋(さるがくはし)という。
渋谷の桜丘町にあるアパートから植松が逃げる道順には、行ったり来たり、地理的に少し無理な部分がある。
この陸橋は「ニッポン無責任時代」にも登場する。


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開始より0:47(東京都千代田区丸の内・第二鉄鋼ビル)

国際陰謀団の一人(荒木保夫)に拳銃で脅され植松はビルの屋上へと連れ出される。そこで屋上から飛び降りるように強要された植松だったが、逆に国際陰謀団の一人が落ちてしまう結果となる。
植松もビルから飛び降りるのだが、またしても超人的な身のこなしで無事地上に舞い降りてしまう。
このビルは東京駅八重洲口前を通る外堀通りを、日本橋方面に進んだ場所にある。聖地である大和証券ビルも目と鼻の先だ。
このシーンは特技監督である円谷英二の手腕が光っている。
ロケでの植木自身の演技、ワイヤーによる繰演、人形、合成などが駆使されているのだろうが、上手いカット割りで、どうやって撮ったのか分からない。屋上の柵を乗り越えるカットなど、植木さん本人もかなり危険なことをしているのではないだろうか、と心配になる。





(撮影・2007・12・30)
一度看板にひっかかり、また落下する植松。通りの向こう側にみえるビルは意外と当時のまま残っている。





(撮影・2007・12・30)
笑って降り立った植松。ビルの一階は日本勧業銀行だ。現在では再編され、みずほ銀行になってビルに入っている。





(撮影・2007・12・30)
飛び降りた第二鉄鋼ビル前から、東京駅八重洲駅前方面を臨むカット。




開始より0:50(愛知県名古屋市中村区名駅・JR名古屋駅)

国際陰謀団と、それを追う上松と谷井、そしてさらに偽札犯人と勘違いされた上松と谷井を追う刑事たちを乗せた新幹線が名古屋駅のホームに到着するシーン。





(撮影・2008・01・04)
東海道新幹線は東京オリンピック開催に合わせて「大冒険」公開前年の1964年に開通したばかりだ。
下り新幹線が到着するホームに変わりはないが、向かって右側に見える名古屋駅西側の太閤口前広場は、現在はビルが林立するが、当時はまだ整備中の様子がうかがえる。






しかし、ちょっと待ってほしい。
新幹線で東京駅を出発するシーンがある。国際陰謀団が新幹線車内にいて、植松と谷井がホームにいる。その向こうには東京駅駅舎の特徴的な屋根が見える。
次に名古屋駅到着。それなのにやはり向こうに東京駅駅舎の屋根。
どうやら俳優さんたちが出演するカットは東京駅ホームでまとめて撮影したようだ。
いやあ、荒っぽい。
荒っぽいといえばこの少し先のシーンになるのだが、一行は神戸へと行く。「メリケン館」というホテルが登場するのだが、これは赤坂プリンスホテルの旧館。「AKASAKA PRINCE HOTEL」という看板まで堂々と写っている。いやあ、古澤監督、勢いいいなあ。
(2014・01・27 記)






開始より0:59(愛知県犬山市・犬山城)

植松と谷井を追う刑事達(ハナ肇・犬塚弘・石橋エータロー)が愛知県、犬山城へと来るシーン。
さすがに歴史的価値のある国宝のような場所は、そう大きくは変わらず残されている。
調べてみると、犬山城は1961年4月から解体修理を始め1965年3月2日竣工復元した、とある。撮影時は工事中、あるいは竣工まもない頃だったのかもしれない。 娯楽映画では新しくできた名所や、話題になっっている場所が使われることが多いが、犬山城もその例だったのだろうか。





(撮影・メタBOの若大将さん 2007)
左側のあたりは、まだ改修工事中のような様子にも見える。





(撮影・メタBOの若大将さん 2007)
歩行通路を示す石畳の形状(三人はそれを無視して歩いているが)も見事に残されている。





(撮影・メタBOの若大将さん 2007)
天守閣からの様子。屋根瓦は当時から変わってないように見える。見下ろす街並みもそう大きくは変わってないようだ。

(協力・メタBOの若大将さん)


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